サムシンググレートって聞いたことあるけど、なんのことなのでしょう?
サムシンググレートは、英語で”something great”と言い、つまり「偉大なる何者か」といった意味を表します。
サムシンググレートという言葉を用いたのは、生命科学を研究し続けた「村上和雄」先生です。村上先生はサムシンググレートを天理教の「親神様」であるとしています。
要は神様のことで、普段私たちが神社で参拝したりするときに願い事をする対象の呼称とも言えると思います。
この記事ではサムシンググレートについて、村上和雄先生の著書「人を幸せにする 魂と遺伝子の法則」から、遺伝子と祈りとの関係を紹介していきたいと思います。
サムシンググレートとは?
冒頭で述べたように、サムシンググレートという言葉の意味としては「偉大なる何者か」という意味です。
”何者か”というとても漠然とした意味なので、これ以上は意味を深堀することはできません(笑)
言い換えると、神様、親神様、創造者、知的設計者、などなどありますが、これらは宗教や哲学が追い求めてきた世界なんですよね。
この世界に科学が入り込み、神様について語ろうとしているわけです。
ここではまずサムシンググレートと呼称されるようになった背景を追ってみることで、サムシンググレートについて理解が深めていきたいと思います。
サムシンググレートと呼称された背景は?
すべての生き物はDNAで繋がっている
遺伝子といえば親から子へと受け継いでいくということは一般的に知られていますね。
遺伝子は私たちの体の中で、すべての細胞に働いています。
1953年に遺伝子について大発見がありました。
ということが分かったのです。
DNAの構造がすべて分かった
そしてすべての生き物は、細菌、昆虫、植物、動物、人間だけでなく、約38億年の命の歴史の中で生きたすべての命。
これらは全部DNAという同じ遺伝子暗号を使って、情報を伝えていることが分かります。
具体的なDNAの構造は、こちらの動画をご覧ください。
DNAはA(アデニン)、T(チミン)、C(シトシン)、G(グアニン)の4つの物質から構成されていて、ヒトの場合は、32億ペアのATCGの組み合わせから成り立っています。
この並びが全部分かり、2003年にヒトの遺伝情報(ゲノム)が決定されます。
遺伝子情報を書いたのは誰か?
こうしてヒトのゲノムである遺伝子暗号を解読することに成功したところに、村上先生は不思議なことに気が付きました。
ということ。
読めるということは、書いてあったから読めるわけですが、一体だれが書いたというのでしょうか?
村上和雄先生は、自然がどのようにして万巻の書物に匹敵する情報を書いたのか、人間業では考えられない精巧さを語っています。
1ゲノムは、細胞にある核の中の染色体というところにあり、1グラムの2千億分の1のスペースに32億の情報が書いてあるといいます。
想像しやすいように例えると、世界中のヒトのゲノム集めると69億になり、それがお米1粒の中に入るというのです。
ただ書いてあるだけでなく、常時働いているから驚きです。
科学者は法則を発見するが、発見する前に法則はありました。しかし、これを誰が作ったのか、どうしてできたのかは誰も分かりません。
科学者の立場では、神や仏ということができませんから、この不思議な力を「サムシンググレート」と表現しているのです。
祈りや魂が遺伝子スイッチをオンにする?
遺伝子はDNAという物質で構成されていて、その暗号まで解読ができて、その不思議な力をサムシンググレートと呼びました。
次に遺伝子が働くためのスイッチについて
私たちの人間の細胞一つ一つには遺伝子が入っていて、すべて同じ遺伝子が同じ情報を持っています。
髪の毛の細胞の遺伝子、心臓の細胞の遺伝子であっても同じなんですね。
しかし、これまた不思議なことに心臓で働く遺伝子ならば、心臓が働く遺伝子だけがオンになっていて他の臓器で働く遺伝子はオフになっているのです。
他にも乳腺細胞の遺伝子はミルクを造ることが一番の務めですので、ミルクを造るための遺伝子のスイッチがオンになり、それ以外はオフになっています。
この遺伝子のオンとオフに、ヒトの思いや魂といった要素が関わっていることを、アルコール依存症を一例にして説明しています。
アルコールに依存しやすい体質と、そうでない体質の違いについて、研究者たちは遺伝子に原因があるのではないか考えられていました。
そのアルコール依存症の遺伝子がアメリカワシントン大学医学部のダニエル・ディックによって発見されます。
そしてアルコール依存症に直接関係しているのが、「GABAG3」と呼ばれる遺伝子であることを突き止めたのです。
しかし、この遺伝子をもっているからアルコール依存症になるわけではなく、そもそも飲まなければアルコール依存症になるわけもありません。
つまり
「飲めるか飲めない」かは遺伝子によって決定されるが、
「飲むか飲まない」かは自分が決めるということです。
アルコール依存症の遺伝子を持つからといって、人は遺伝子だけに左右される存在ではないということを意味しています。
アルコール依存症の例から、心の働きと遺伝子の相互作用の研究に通じると村上先生は見ているわけです。
アルコール依存症に限っていえば、遺伝子的な要因に勝る、心の働き、魂レベルでの回復が必要で、その鍵を握るのがサムシンググレートだということになります。
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